涙の先に、光がある(第2部)

立ち止まる勇気

次の日、私は病院へ行った。診断は「適応障害」。

――あなたの心は、もう限界です。

そう言われた瞬間、心のどこかで「やっぱり」と思った。ずっと無理をしていた。でも、それを認めるのが怖かった。立ち止まることが怖かった。

だけど、もう決めた。

会社を休職しよう。

それを会社の仲の良い友人に伝えたとき、最初は驚かれた。でも、説明すると「そうか」と静かに頷かれた。

「……大変だったね。気が付かずにごめんね。」

その言葉に、また涙が溢れそうになった。私はずっと、誰にも頼れないと思っていた。でも、そうじゃなかったのかもしれない。

それからの日々は、ゆっくりとした時間の流れだった。

朝、上の子を見送るときに「いってらっしゃい」と笑って言えるようになった。
下の子の体調も回復し、甘えてくる時間が増えた。
久しぶりに、子どもたちと一緒に公園へ行った。

空が青いことに気づいた。風が心地よいことに気づいた。

私は、こんなにも大切なものを見落としていたんだ。

もちろん、すぐにすべてが解決するわけではない。でも、ひとつだけ分かったことがある。

立ち止まることは、負けじゃない。

自分を大切にすることで、大切な人を守ることができる。

リビングのカーテンの隙間から、春の日差しが差し込む。
その光は、久しぶりに私の心を温めてくれた。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次