キャリアアップ助成金（賞与・退職金制度導入コース）とは
キャリアアップ助成金（賞与・退職金制度導入コース）は、有期雇用や無期雇用の非正規労働者の待遇を改善するために、新たに「賞与制度」や「退職金制度」を導入した企業に対して助成金が支給される制度です。
非正規雇用の従業員にとって、賞与や退職金は「長く安心して働けるかどうか」の重要なポイントになります。この制度を活用することで、企業は従業員の定着率向上やモチベーションアップを図ることができ、より働きやすい職場環境を整えることが可能になります。
助成金のメリット
・ 従業員のモチベーション向上！ 「頑張れば報われる」環境を整え、やる気を引き出します。
・ 定着率アップ！ 長く安心して働ける職場づくりにつながります。
・ 採用コストの削減！ 離職率が下がることで、新たな採用や研修にかかるコストを抑えられます。
・ 企業のイメージ向上！ 福利厚生が充実している企業は、求職者にも魅力的に映ります。
助成金の主な内容
1. 助成額（1事業所あたり支給額）
支給額は制度の種類や企業規模により異なります。
| 制度 | 中小企業 | 大企業 |
|---|---|---|
| 賞与又は退職金制度いずれかを導入 | 40万円 | 30万円 |
| 賞与又は退職金制度を同時に導入 | 56万8,000円 | 42万6,000円 |
※ １事業所あたり１回のみ
2. 対象となる労働者
- 賞与もしくは退職金制度またはその両方を新たに設けた日の前日から起算して３か月以上前の日から新設日以降６か月以上の期間継続して、支給対象事業主に雇用されている有期雇用労働者等
- 賞与もしくは退職金制度またはその両方を新たに設け、初回の賞与支給または退職金の積立てをした日以降の６か月間、当該対象適用事業所において、雇用保険被保険者であること
- 賞与もしくは退職金制度またはその両方を新たに設け適用した事業所の事業主または取締役の３親等以内の親族以外の者
- 支給申請日において離職していない者
2. 対象となる事業者
- 雇用するすべての有期契約労働者等に関して、賞与もしくは退職金制度を新たに設けた事業主であること
- 上記1に基づき、すべての有機雇用労働者1名につき、下記の実績があること （a)賞与については、６か月分相当として50,000円以上支給したこと （b) 退職金については、１か月分相当として3,000円以上、または６か月分相当として18,000円以上積立てしたこと
- 初回の賞与の支給または退職金の積立て後６か月以上運用していること
- 対象となる有期契約労働者等について、賞与または退職金制度適用前から基本給および定額で支給されている諸手当等を減額していないこと
助成金を受け取るための要件
・ 賞与制度を新設し、6か月分の賞与を実際に支給すること
・ 退職金制度を導入し、一定の掛金を積み立てること
・ キャリアアップ計画を作成・提出していること など
申請の流れ
- キャリアアップ計画の作成・提出（計画を提出していないと対象外になるため要注意！）
- 賞与・退職金制度の導入・実施（規定を整備し、実際に支給・積立を行う）
- 申請書類の作成・提出（証拠書類も含めて整備する必要あり）
- 審査・助成金の支給（審査を経て、助成金が振り込まれる）
申請には注意点も…
・制度を導入しただけではNG！ 実際に支給・積立を行い、証拠書類を整備する必要があります。
・ 計画の提出が必須！ キャリアアップ計画を事前に提出していないと、申請できません。
・ 細かい要件が多く、申請手続きが複雑… 書類の不備があると、スムーズに助成金を受け取れないことも・・・
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